「第60回小倉競輪祭」の決勝戦は25日、北九州市の小倉競輪場で行われ、浅井康太(34=三重・90期)が優勝、賞金3390万円を獲得した。浅井のGⅠ優勝は11年9月のオールスター競輪以来、7年ぶり3回目。競輪祭は初制覇となる。また決勝戦終了後に「グランプリ2018」(12月30日=静岡競輪場)の選手選考委員会が行われ、出場する9選手が決定。決勝戦3着の清水裕友(24=山口・105期)が初出場を決めた。
初のナイター開催、平成最後の競輪祭を制したのは昨年のグランプリ王者・浅井だった。
オールスター、寬仁親王牌に続く3連続GⅠVを狙った今、輪界で最も強い男、脇本が前受けから誰も前に出させずに主導権を握る。4番手から平原が好スピードでまくり上げるが、脇本後位の柴崎が懸命のブロックで平原を食い止める。その瞬間、内にぽっかりと空いたビクトリーロードを逃さなかった。
「準決勝は状態が良くなかったが、セッティングを修正して(4日目の)ダイヤモンドレースの状態に戻っていた。残り2周で脇本君の突っ張り先行が決まり、いい感じで掛かっていた。前を任せた淳(柴崎)も頑張ってくれた。本当にうれしい。(優勝は)ラインのおかげです」
今年は記念3Vなど安定した戦績で賞金でのグランプリ出場は決めていたとはいえ、ビッグレースの優勝はなし。GⅠ制覇となると11年のオールスター(岐阜)以来で実に7年ぶりになる。「ずっと獲れていなかったのでうれしい」と最後は笑顔を振りまいた。
これで年末の〝1億円決戦〟のグランプリに8年連続出場が決定した。
「年末に向けて、脇本君を抜くってことを念頭にやってきたし、これからもそれは変わらない。その前に、中4日で地元記念がある。そこでしっかりと結果を出して最後のグランプリに弾みをつけたい」
暮れの大一番では今回は味方として戦った脇本が最大のライバルとなる。競輪祭V、そして四日市記念で勢いを加速させて浅井がグランプリ連覇の偉業に挑む。
♤浅井 康太(あさい・こうた)1984年(昭59)6月22日生まれ、三重県四日市市出身の34歳。県立朝明高卒。05年7月プロデビュー。通算成績は1054戦347勝。通算取得賞金は10億8138万円。主な優勝は第20回寛仁親王牌(11年7月)、第54回オールスター(11年9月)、第60回競輪祭(18年11月)、グランプリ2015、グランプリ2017。1㍍79、77㌔。血液型O。